犬と旅したくなって冬の北陸に行ってしまいました（輪島の朝市通りと千枚田で大ゲンカ編）
北陸の旅の食べおさめを輪島にした私ってすごくない？
チョイスのよさに自画自賛しながら、
お腹いっぱいになって眠りにつきました。
そして次の朝。
外を見ると昨日吹雪いた雪がみごとに凍ってました…❄️
わー 銀世界きれーい！
と感動している場合じゃなかった。
こんなカチコチ道路を運転できるのか？
もちろん私の腕では無理。
彼氏さんなら大丈夫だよね？
きっと除雪車が道を作ってくれてるよね…雪国だし。
こんなふうに強引に不安を打ち消していました。
いつの間にか旅程をこなすことが最優先になっていたみたいです。
とにかく早く輪島の朝市を見に行かねばと、
朝食をそそくさと食べて荷物もぐちゃぐちゃながら速攻でまとめました。
車に荷物を入れに行った彼氏さんが
「やっべぇぞ～」
と半笑いで戻ってきました。
昨夜あまりに慌ててチェックインしたため、
車の窓をきっちり閉めるの忘れてた！
実際、雪が降りこんだ後部座席は真っ白に凍っておりました…
私 「エアコンをかけて走っているうちにすぐ溶けるよね？」
彼 「リリーになめてもらえばいっか！」
私 「頼んだよっ」
犬のお尻を後部座席に押し込む人間二人。
リリーはいい迷惑だったかもです。
ハトヤの宿泊料を精算して、
あいさつもそこそこに車を出しました。
この日も海風が吹きすさび、
雪が四方八方から巻きついてくるようでした。
朝市通りの近くの駐車場で車を降りたら、
丸々と着ぶくれした女性が風雪をかき分けるように
「どうぞ店内へっ！ 駐車無料券を差し上げてます～っ」
と叫びながら近づいてきました。
女性は必死の形相で、手にはチケットを握りしめています。
こんなところで呼び込みしてるなんて可哀想すぎる。
ほろっと来ている私をよそに、
彼氏さんはリリーを引っ張ってどんどん進んでいっちゃう。
「すまんが用はねぇ。オレは輪島塗の店にいくんだ！」
と思っていたそうです。
朝市通りではほんの数軒、海産物の露店が出ていました。
が、そこも立ち寄らずに雪道をずんずん行く。
彼氏さんのお目当ての「朝市漆の店 かどっこ」というお店に到着しました。
リリーがいるので交代で店内に入ろうとしたら
「わんちゃんと一緒にいいですよ！」と中に入れてくれました。
食器や装飾品などよりどりみどりで迷いましたが、
買ったのはこれ。
匠TAKUMI のお箸を二膳。
持つ指がしっくりくるように凹みが作ってあるんです。
いいですよね。
漆アクセサリーも欲しかったんだけど、
天候が気になって選ぶ時間が取れませんでした。
私はふたりの後ろから撮影しながら歩いていて
ハッ‼
ポケットになんか入ってる！と気づきました。
ガーン
ペンションの鍵や～（涙）
焦って出発したせいで返し忘れた…↯↯
私 「鍵、返してなかった！（大声）」
彼 「はぁ？ 何やってんだよぉ（うんざり）」
私 「今来た道をもどればいいから、たいしてタイムロスにはならないよ‼」
失敗を挽回せねばとの思いで放った最後の一言が、
もめごとの火種になろうとは。
バタバタとペンションに引き返して女将さんに鍵を渡し、
車に戻ってほっとしつつ隣を見ると…
ハンドルを握る彼氏さんからただならぬ怒りのメラメラが🔥
美川町の居酒屋さんでお勧めされた「白米千枚田」に向かったわけですけど
車内の緊張感が半端ない。
言葉がなくなる彼氏さん。
何をそんなに激怒することが？
鍵を返し忘れたのがそこまでムカつく…？？
千枚田の寒々しい海。
「一緒に一枚撮ろうよ！」
と声をかけても完全無視の彼氏さん。
せっかく記念なのにとこちらはがっかりです。
彼 「お前さ、運転してもらって当然やと思っとんやろ」
私 「はい？？？σ(∵`)？」
私 「…じゃ運転代わろうか？」
彼 「いや、いい」
取り付く島なし。
私 「鍵を返し忘れた私が悪いけどさ、
そんなに不機嫌になるもんかな？」
彼 「ミスやらかしたときなんか言うことあるやろが！」
ああ、わかった。
「ごめんね」が必要だったのか💧
先を急ぐことばかり考えていた私の言葉足らずが怒りの原因でした。
私 「ずっと運転させてごめんね。
ミスが多くてごめんね。
気が利かなくてごめんね。」
頭を下げて謝っても彼氏さんは前を向いたまま。
私 「…そんなに腹が立つんだったら、
ここに捨てていけばいいやん」
楽しいはずの旅でこんなに責められるなら車を降りよう。
凍えて死んでもいいや。
生きるのが嫌になった。
こちらもブチ切れてシートベルトをはずそうとしたとき、
彼氏さんもまずいと感じたのか
「こっちこそ怒り過ぎた。ごめん」
急に謝ってきました。
私の運転が未熟なせいで、
彼氏さんに負担がかかりすぎていたのも原因。
疲れでちょっとしたことが癇に障ってしまうわけです。
腎気が消耗して肝気が亢進♨️した状態ですな。
長旅で起こりがちないざこざとなったわけです。
続く
