犬と旅したくなって冬の北陸に行ってしまいました(遺跡資料館で盛った話がバレる編)

安波賀(あばか)春日神社にも歓迎していただいたようで、
心置きなく遺跡資料館へ移動しました。

資料館の受付でまたもや弁舌さわやかな彼氏さん。
彼 「ヨメさんの先祖がこの辺り出身の武士だとわかって~
朝倉氏の家来じゃないかと調べに来たんすよ~」
もはや私の出る幕なし。

引用元:facebook一乗谷朝倉氏遺跡博物館

彼氏さんの自信満々な態度のおかげか、
コロナ禍で閉館中にもかかわらず館内に通してもらえました。
対応してくださったのは女性の文芸員さん。
広い展示室のような部屋でパイプ椅子に座って、
ストーブに当たりながらお話をさせてもらえました。


福井市役所で手に入れた戸籍を手渡すと、
しばらくじっと文面を読んでいた文芸員さん。

文 「朝倉氏の直近の家来の中に、奥さんと同じ苗字の人物はいません。」

あららー。ばっさり切られたー。

文 「朝倉氏は5代でスパッとお家断絶された一族。
城下も戦いで焼き尽くされたために資料が十分とはいえません。
でも、ご親戚から武士だったと聞いているのであれば、
それだけ重要だから先祖が口伝えしてきたのでしょう。
嘘ではないと思いますよ。」

おお。ナイスなフォローよ!
きっとそうだ、そうに違いない。

以下は文芸員さんの説明です。

文 「朝倉氏が織田信長に滅ぼされた後、
生き残りの家来たちはその後に治めた大名に仕官する者もいました。
元の殿様が戦に負けた影響は甚大で、
別の所へ仕官しても冷遇され大した職にはつけません。
生きるために名を変えて帰農する者が多かったそうです。」

私の先祖も、
「本来ならば農民ではなかったのに…」
という忸怩たる思いがあったかもしれませんね。

お話に聞き入っていたらいつのまにか終業時間が来ていたようで、
ほかの職員の方々が帰り始めました。
私たちもそろそろお暇しましょうと資料館を後にすることに。
突然の訪問だったのに時間を作ってくださって感謝いっぱいです。

父方の先祖のことは、
遠く離れた土地に住んでいるのもあって知ろうとしてきませんでした。
戦国時代に財産を焼き尽くされたのであれば、
血と誇りをつなぐのも並大抵の努力ではなかったでしょう。
しっかり生きていかねば申し訳ないなという気持ちになりました。

続く